【機材】ポータブル赤道儀(ポラリエ)
天体写真に欠かせない機材の一つに「赤道儀」がある。赤道儀ってのは、日周運動で絶えず動く星々を追いかけて星を点像で写す機材。その中でも、持ち運びに便利なものを「ポータブル赤道儀」と呼ぶ。
ポータブル赤道儀にも様々種類があるが、私は7年くらい前からVixen製の「ポラリエ(初代)」を使っている。
今は後継新製品の「ポラリエU」がある。そろそろ乗り換え時かと思っているが、今のところ初代ポラリエでも十分に性能を発揮しているので、当面はこのままのシステムで継続しそう。
というのも、あれやこれやと手を加えたので、思い入れのある機材なもんで。。。
さて。ご覧の通り、ノーマル仕様のポラリエではなく、テレスコ工作工房さんの機材でドイツ式赤道儀に。この赤い部分も確か今販売しているものではなく、初期の頃の製品だったと記憶している。いつか骨董品に・・・
赤緯軸ユニットの先にそびえるのがこのレボルビング装置。K-ASTEC製のRR-110。APS-C向けとのことだが、適宜プレートにて調整することで、一応フルサイズα7Ⅲでもなんとか利用できている。(元々のプレートだけではレンズ等の干渉が生じる可能性が高く、何かしらスペーサーを噛ませる必要があるように感じる)
光軸のズレや干渉の問題が完璧に解消されたわけではないが、使用上特に支障は感じていない。
上記の写真はAPS-CのPENTAX K-5とSIGMA 50mm f1.8を載せているが、まだ余裕に感じる。これがSIGMA 35mm f1.2 DG DN Artとなるとどうなるか。。。レンズフードをつけたままの着脱は不可能なので、そこらへんの手間はかかるが、まぁ使えないよりはマシ。
赤緯ユニット(赤の上、銀色の部分)を使うデメリットとして、回転式三脚座や自由雲台を使わないとカメラの縦横を調整できないことが挙げられる。三脚座はともかく、自由雲台をここに乗せてしまうと、せっかくドイツ式でバランスを保とうとしているのに、絶妙にバランスを崩してしまう。(また構図が決めづらく、取り扱いが厄介なのでできるだけ使いたくない)
そんなときは、このレボルビング装置を使うことでそうしたデメリットをクリアできる。干渉が起こらない範囲で、完全自由な構図が可能になるわけだ。ここにたどり着くのに何年かかったことか。
しかしどうやらK-ASTECではこのレボルビング装置RR-110の販売を終了してしまったようで。RR-92という少し内径の小さなものはまだ残っているのか微妙なところだが、手に入りにくくなった商品は壊れないように慎重に取り扱いたい。
ポータブル赤道儀とはいえ、しっかり追尾してくれるのでそこは本当に頼りになる。オートガイダーなどにもトライしてみたいが、なんといってもこの手軽さは捨てがたい。
ちなみに他にも極軸微動雲台や、極軸望遠鏡(暗視野照明)タイプも利用するなど、あれこれ手をかけている。手のかかる子ではある。