Nabeshi photo blog

日常写真の備忘録です。どうぞよしなに。

【撮影記】夏の美瑛・富良野(前編)

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ラベンダー香る大地のうねり

 

 夏の美瑛・富良野は北海道旅行の定番スポット。毎年数多くの旅行者が訪れる。特にラベンダーが見頃の7月中旬の休日は渋滞で駐車場に車を止めるだけで大変なことになる。そのため、なんでもない平日に、朝早くから行動することにした。

美瑛・富良野地区は、札幌から車で向かうと大体3〜4時間かかる。加えて、美瑛富良野観光は日中太陽が出ている時間にある程度済ませないといけないことも加味すると、できるだけ日中の滞在時間を増やすことが鍵となる。そこで今回は札幌ー旭川間を鉄道でワープし、旭川からレンタカーを借り、また旭川から鉄道で帰る方法を採用した。

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夏の北海道の車窓。

札幌ー旭川間は特急ライラック、カムイなどの速達特急がおおよそ1時間に1本程度運転されている。しかし今回は札幌を7:30に出発する稚内行きの特急「宗谷」に乗車することにした。もちろん、旭川までの乗車だが。ライラック、カムイなどは電車(電気で走る)だが、宗谷は旭川から稚内方面が非電化のため、気動車での運用になる。しかし所要時間は3分程度しか変わらない。北海道の線形の良さだろうか。

通勤ラッシュ時間ということもあり、札幌発車時点で自由席は満席(1両しかないが)。しかし、かよエールなどの特急通勤定期券の需要が多いのか、途中の岩見沢美唄などでの降車が目立つ。滝川あたりまで来ると通路側はほぼ空席。札幌で座れなくとも途中駅で座れるようになる。

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最新鋭電気式気動車もお出迎え

旭川に着くと、下車する乗客と名寄、稚内へ向かう乗客が入れ替わる。向かいのホームには最近北海道に導入された電気式気動車「DECMO」がお出迎え。旧来の気動車ではなく現代風な見た目をしているからか、旭川駅の建築に似合う。

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従来の気動車もまだまだ健在

もちろん、キハ40もまだまだ現役。上川方面へ向かう列車に登用されている。

さて、旭川からカーシェアを借りていざ美瑛へ行かんとするところでまさかのシステムトラブル。カーシェアのデメリットとはいえ、移動手段を失い露頭に迷っていると、Twitter上に次第に復旧しつつあるとの情報が。ダメ元で再度車のところへ行くと無事開錠できたので一安心。30分程度の遅れが出たので取り急ぎ美瑛に向かった。

 

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SIGMA35mm F1.2 DG DN Art / C-PLフィルター

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SEL14F18GM

今回の旅の目的は、夏の美瑛富良野をめぐることもあるが、つい先日衝動買いしてしまった、広角単焦点レンズ「SEL14F18GM」を試すことも目的にあった。というかそっちが主題でもある。参考に、いつものSIGMA35mmと撮りくらべてみる。C-PLフィルターをつけているのでコントラストには分があるが、ノーフィルターのSEL14F18GMでも十分過ぎるくらい抜けよく写る。これはファインダーを覗いた瞬間から明らかで、何もしなくても絵が出来上がっているような感覚。

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ケンとメリーの木

定番観光スポットのケンとメリーの木。近くにいた観光パトロールの方の話がチラッと聞こえる。どうやら土日は駐車場から車があふれていたらしい。もちろんこの日はそんなこともなく落ち着いて観光できる。

 

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教科書的な青い池(SIGMA 35mm F1.2 DG DN Art)

青い池は35mmくらいのレンズの方がちょうど良かったりする。35mm F1.2 DG DNは重くて大きなレンズだが、その分しっかり構えて撮ることができる。F1.2の開放F値で切り取る世界観が好みで、より軽量なF1.4レンズに買い換える予定は今のところない。

SEL14F18GMとSIGMA35mm F1.2 DG DN Artでは、やはり色の出方にそれぞれのメーカーの意図を感じた。特にSONYGMレンズということもあり、色のメリハリやコントラストが高い(ような気がした)

 

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こんなややこしい場面でもしっかり描写

 そう感じた理由が上の写真。逆光かつ葉の描写がシビアになる場面でも、SEL14F18GMはしっかりその質感を捉えていた。

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白ひげの滝の反対側

f4.0くらいまで絞っているが像端までくっきり解像する。 縦構図の場合、かなり周辺像が伸びてしまうので構図を意識して撮るといくらかマシになるのかも?

 

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十勝岳望岳台より

十勝岳望岳台は夜の天体撮影にしか来たことがなく、昼間に訪れたのは初めて。まさかこんな風景が広がっているとは知らなかった。美瑛・富良野のスポットに隠れてしまっているが、おすすめの絶景スポットである。

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十勝岳望岳台

この先(というかこの辺も)登山の装備が必要になるので軽装で近づけるのはせいぜい此処あたりまで。熊鈴やちゃんとした格好でないと思わぬ事故に繋がるので山は舐めちゃいけない。。。

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富良野方面を望む

午前中まで若干雲があったものの、だいぶすっきり雲も取れ、青空が広がる。

 

さて、ラベンダーを見に来たはずなのにまだラベンダーに出会えていない。そろそろ富良野町方面へ向かうことにする。(後編に続く)