【撮影記】北海道で紅葉狩り(前編)
北海道で紅葉を見にいくとしたらどこか。まず頭に浮かんだのはいつぞやのドライブで見た道路標識の文字「夕張紅葉山」である。「紅葉山言うくらいやねんから絶対綺麗やろ」などとサルでもわかる理論を信じてレンタカーを飛ばした。
PLフィルターの詳しい説明は、以下の製造元に押し付けるが、とにかく紅葉(含め様々な景色)を撮る際は、「反射をコントロールすること」が極めて重要なのだ。これ、テスト出ます。
実際に効果を比較してみる。被写体は今回のお供、日産ノートe-power。紅葉を狩りにいくことを察されたのか(?)、紅葉カラーの車両を用意してくれた。こいつはワンペダルドライブという、アクセルペダルだけで加減速をコントロールできる機能を有する。これがまた非常に便利でわざわざe-power指定で借りるほどだ。
またまた脱線してしまった。話を戻そう。上の写真、スライダーを右へ左へと動かしてみてほしい。左と右でC-PLフィルターの回転角を変えているが、違いは一目瞭然。車体の反射や、空の色が大きく変わっている。さらに注目すべきは背景の畑の緑色。反射をコントロールすることの重要さが垣間見える。
さて。前置きで2回も脱線してしまったが、この日の天気は良好。ルンルン気分で「夕張紅葉山」方面へと車を走らせる。
夕張紅葉山方面といいつつ、最初の目的地「滝の上公園」に到着。 大混雑とまではいかないが、すでに多くの人が紅葉見物に来ていた。(とはいっても京都のあのクソ人混みとは大違い。ゆったり見物できる)
場所はこちら。札幌から下道でチンタラ走ること2時間くらいで到着。
先ほどの景色から振り返ると千鳥ヶ滝が眼前に広がる。紅葉はちょうど見頃(か少し早かった)で、手前から奥の山々まで、赤黄緑が入り乱れる。豪華絢爛。橋の上には多くの人が、紅葉を狩りにカメラを構えていた。三脚をしっかり構える人も多数。持って来れば・・・と後悔したのは束の間。だって重いんだもの。
この辺りを「竜仙峡」とも呼ぶらしい。竜や仙人が潜む渓谷・・・知らんけど。でも確かに、道中、274号線を走っている時から険しい渓谷が見えていた。もちろん、紅葉を絡めてみるのでその険しさよりも「絶景」が先行してしまうが。いや前見て運転しろ。
この吊り橋からもそうした「絶景」を垣間見ることができる。
どこまでも続く山、どこまでも広がる紅葉、そしてどこまでも快晴の青空。天気予報と睨めっこした甲斐があったとひしひしと感じる。
吊り橋を渡っていると、後ろから飼い犬を3匹連れた婦人が。実はこの吊り橋、柵もスカスカで今にも下に落っこちてしまいそうな感じ。犬は高所恐怖症であることはなんとなく知っていたが、案外彼らは平気そうにスタスタ歩く。一番怖そうなのはそのご婦人だ。思わず声を掛けた。
「ワンちゃんたち怖くないんですかね」
「ほんと、落っことしちゃいそうで・・・」
それは困る。
そのワンちゃんたちが無事に吊り橋を渡り終えるのを見届けてから自分もその橋を渡り切った。まさか帰り道もここを通らなければいけないのか、と思ったが、ちゃんと陸路が用意されていた。余計な心配は不要だ。
ここでディーゼル車の音が鳴り響く。すぐ隣に石勝線が走っていることは、駐車場に停める際に踏切を越えたことから分かってはいたが、せっかくならキハ40と紅葉を絡めて撮ればよかったとひどく後悔。慌てて時刻表を確認するも、しばらく普通列車はなさそうだったが、すぐ後に特急が来ることがわかったのでそのままスタンバイ。
中編に続く。
今回の写真を高画質でご覧になりたい方はこちら
続きはこちら